案件が増えてくると、うれしい反面少しずつ不安も増えてきます。
「返信しようと思っていたメール、まだ返していなかったかも」
「この案件、次に何をするんだっけ」
「今月の売上見込み、ちゃんと把握できていない」
そんな状態が続くと、仕事そのものより管理できていないことが気になってストレスを感じてしまいます。
とはいえ、最初からきっちり仕組み化しなくても大丈夫です。むしろ、完璧にやろうとするほど続きません。 大事なのは、ちゃんと管理することではなく不安を少しだけ減らすこと。
この記事では、顧客管理が苦手だと感じているフリーランスに向けて、1日5分で続けるための「ゆるい始め方」を紹介します。
管理しなきゃと思っているのに、なぜか手がつかない
顧客の情報や案件の情報をまとめること、整理することが苦手、続かないと感じる原因は、最初から「完璧にやろう」という心理から来ていることが多いです。
例えば、フリーランスとして独立する前に所属していた企業はしっかりやっていた。他の人はちゃんと整理できているように見える。SNSや本を見ていると、みんな立派な仕組みを使っているように見える。そんなふうに周りと比べて、「やるならちゃんとやらなきゃ」「どうせできてない」という気持ちになっていませんか。
でも、どんなことでも最初から完璧にはできません。そして、完璧にやることが管理ではありません。
次に何をするかがわかる、大事な相手を忘れない、今の状況をざっくりとでも把握できる。この状態を作れればまずは十分です。最初はゆるく続けて、続けることに徐々に慣れていき、最終的に自分に合った方法で続けていけばいいんです。
まずは自分自身に課している、ちゃんとやらなきゃという心理的なハードルを下げましょう。
「ゆるく続ける」ための3原則
ちゃんとやらなくていいと気持ちのハードルを少し下げたら、次は続けるための考え方を整えます。ここでは、顧客管理を「ゆるく」続けるための原則を3つ紹介します。
全部を管理しようとしない
いきなりあれもこれも管理しようとすると続けられなくなります。全部を管理しようとすると、たまたまどれか1つができなかっただけで、「うまくできなかった…もういいや」という気持ちになって結局全部が管理できなくなってしまいます。
そうならないために、最初は範囲を絞るのがおすすめです。 たとえば、最初の2週間は「いま動いている案件だけ」「最近やり取りした人だけ」というように、段階的に進めていきます。
NG:既存顧客も見込み顧客も、過去案件も含めて全部整理しようとする
OK:まずは今月やり取りしている相手だけを管理する
一気に全部整えるのではなく、自分が回せる範囲から少しずつ整えていきましょう。これ以上は大変だなと思ったら、できる範囲まで戻ればいいんです。
完璧な入力を目指さない
もう一つ手が止まってしまう原因は、全て揃っていなきゃという思い込みです。
顧客のAさんについては会社情報も予算感もよくわかるけど、Bさんはまだよくわからない。だから「情報が揃ってから入れよう」と思うと、結局何も残らず、いつまで経っても登録されないということになってしまいます。
大事なのは最初から完璧に埋めることではなく、最低限必要なことだけを残しておくことです。
たとえば、最初は次のような項目だけでも十分です。
- 相手の名前、連絡先
- どんな相談、案件か
- 次に何をするか
- いつ頃動く予定か、スケジュール感は?
これだけでも、誰と、どんな話をして、次に何をするかが見えるようになります。
毎日の“5分だけ習慣”に落とす
情報の整理を特別な作業にすると、どうしても後回しにしがちです。だからこそ、毎日5分だけ習慣に落とし込んでしまうのが効果的です。
「管理」というと堅苦しいですが、「連絡が来たら一言残す」「やることが進展したらメモする」「夕方に1件だけ見直す」くらいの軽さでいいんです。
続く仕組みは、頑張って回す仕組みではなく頑張らなくても回る仕組みです。
1日5分で続くルーティンを作る
実際に私も実施している、日々のルーティンをまとめてみました。最初は朝・昼・夕方のどこかで少し確認・更新するくらいで十分でしょう。
朝:気になる相手を1人だけ確認する
あれはそろそろ見積もりの回答が欲しいな、あの返答はまだかな、と、絶対にやらなきゃ行けないわけじゃないけど気になるやり取りが残っている、そんなことはありませんか?
そういう、今日少し気になる人を1人だけ確認しておきます。そうすると、少し時間ができた時に、そういえばと思い出しやすくなり、抜け漏れが減っていきます。
昼:やりとりがあったことを一言メモ
顧客から連絡が来た、打ち合わせをした、気になることがあった。そういうやりとりがあったら、その場で一言だけ残します。
例えば、
- 見積もり送付予定
- 来週にもう一度フォローする
- 予算は未定
この程度で十分です。綺麗な議事録のように残す必要はありません。後で自分が思い出して忘れなくなれば、それだけで役割を果たしています。
夕方:進捗のあった案件を1つ見直す
その日に動いた案件があったら、それだけ見直します。今どこまで進んでいるか、次にやることは何かを確認するだけです。
全部の案件を見る必要はありません。1件だけでも振り返ることを実施すると、管理しなきゃと大げさに考えていたなと思えるようになってきます。
ゆるく続けたいなら、記録場所は1つでいい
ここまでのやり方は、手帳でもメモ帳でも、スプレッドシートでも始められます。最初の一歩としては、それで十分でしょう。
ただ、やり取りする相手が増えてくると、メールはメールソフトに、メモはメモ帳やメモアプリに、進捗は頭の中にという状態になってしまいます。「結局どこにあったっけ?」と何がどこにあるのかが分からなくなってしまい、また管理を重く感じてしまいます。
ゆるく続けたいなら、記録場所は1つにまとめた方が楽です。
- 相手の情報
- 今進めている商談
- 次にやること
- ちょっとしたメモ
こうした情報が1か所にまとまっているだけで、探すこと、思い出すことの負担がかなり減ります。仕組みを豪華にする前に、見る場所を1つにすることのほうが顧客管理は続くようになるでしょう。
無料で始めるなら、HubSpotでもこの形が作れる
情報を1か所にまとめたい。そんな時に候補になるのが、無料で使えるCRMです。
CRMというと難しそうに聞こえるかもしれませんが、やることはシンプル。相手ごとの情報や、やり取りの履歴、商談の進み具合を1か所で見えるようにするための仕組みです。
例えば、HubSpotなら次のような形で「ゆるい管理」を作れます。
相手ごとの情報をまとめておける
名前、連絡先、やり取りの内容、次のアクションなどを相手ごとに残すことができます。「Aさんとはどこまで進めたっけ?」を減らすことができます。
商談の進み具合をざっくりみられる
商談の状況を、細かく作り過ぎずに把握することができます。最初は「お問い合わせがあった」「提案した」「返答待ち」くらいのシンプルな分け方でも、進み具合をパッと把握することができます。
情報のまとめ場所にしやすい
朝に気になる相手を見る。昼に一言メモを残す。夕方に進捗を確認する。こうした小さな行動を、同じ場所で確認できるのが、CRMを使う一番のメリットです。
大事なのは、HubSpotを使いこなすことではありません。1日5分のルーティンを回す場所として使うことです。
まとめ:ゆるく始めて、ゆるく続ける
顧客管理は「きっちり運用しないといけない」ものではありません。完璧を目指さず、毎日5分だけの習慣から始める。それだけで、驚くほど続けやすくなります。
最初は、
- 管理する相手を絞る
- 必要なことだけ残す
- 1日5分だけ見直す
この3つで十分です。
そこから、情報を1か所にまとめたい、まとめるツールが欲しいとなったら、無料で使えるCRMやHubSpotを試してみる。この順番なら無理なく続けやすいです。
ゆるく始めて、ゆるく続ける。それが、1人でも続けられる一番現実的なやり方です。
「1人でCRMは大げさかも」と感じる方へ
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